SSブログ

トゥモロー・ワールド [映画]

なんかタイトルだけ聞いてしまうとディズニー映画?みたいですが、本編は
かなりヘビーなSF作品です。
原題はChildren of Men「人類の子供たち」、ぐっと重くなったでしょ。
この映画は一昨年の年末に見て、久しぶりに衝撃を受けた映画でした。
敷居の高いウンチクSFかと思いきや、パンチの効いた傑作なのです。

STAR CHANNELの吹き替え版を見てしまいました、やっぱり凄い。
物語の背景は一人の赤ん坊も生まれなくなった未来(2027年)、反政府
組織の氾濫により世界は荒廃し、人々は希望を失っています。
政府の仕事をしている主人公セオ(クライブ・オーウェン)は、反政府組織
に属している前妻ジュリアン(ジュリアン・ムーア)から、ある女性の保護を
求められます。その後、組織内の裏切りにより射殺されてしまうジュリアン、
セオはジュリアンの意志を引き継ぎ、その女性を”ヒューマンプロジェクト”
という団体に送り届けるため行動を開始します。
セオの運命を変えるその女性は・・なんと妊娠しているのでした!

反政府組織や警察から追われ、必死に逃げ続けるセオたち。
この映画には「希望」を守るために犠牲になる様々な人々が描かれます。
ジュリアン、友人ジャスパー、マリカおばさん・・そしてセオ。ドキュメンタリー
タッチで描かれる本作は、淡々とそのシーンを描いています。
映画「13デイズ」で”少数の善意ある人間が世界を救う”というセリフがあり
ました。善を信じる人々がリレーするように受け渡した「希望」、フィクション
ですがその犠牲の重さに目頭が熱くなります。

話題になったロングカットシーンですが、これはデジタル処理によりいくつか
のショットを組み合わせた「ロングカット風編集」なんだそうです。
その他、カメラに血痕がつくシーン(ワンカットのはずなのに途中で消える!)
、爆発シーンなどCGでの合成は多いとのこと。
ドキュメンタリー調ながら、しっかりと絵作りには手抜きなし!アルフォンソ・
キュアロン監督の手腕素晴らしい。
ラストシーン近く、治安部隊に包囲されたシーンで赤ん坊の泣き声に皆が
静まり返る場面が印象的です。赤ん坊に触ろうとする難民、銃を下ろし神に
祈る兵士。悪夢の連続の末にやっと訪れる静寂、美しいシーンです。

そしてキウェテル・イジョフォーいい味出してます!つい”あ、ローラ”と思って
しまう~。


nice!(2)  コメント(3)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

nice! 2

コメント 3

robert

CORO様 nice!ありがとうございます!
あまり興業的にヒットしなかった作品らしいのですが、
最近の洋画のなかでは僕にとってすごく印象に残る
作品でした。
レンタルなどでもっとファンが増えるといいですね~。
by robert (2008-01-21 11:05) 

ken

ウワサには聞きましたが、やっぱりそうなんですね。
「ワンカット長回し風」
いやー、残念です(笑)。
by ken (2008-01-21 20:04) 

robert

ken様 nice!&コメントありがとうございます!!
そうなんですよ、劇場で観たときは「こんな長回しNG出したら
大変だなあ・・」と思っていたのですが、やっぱり編集なんだそ
うです。そう聞くとなんか残念ですよね~。
by robert (2008-01-21 23:20) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

i Pod in MINI待ち遠しいFebruary ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。