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STAR WARS  episode9 スカイウォーカーの夜明け [映画]

A long time ago,in a galaxy far,far away...

STAR WARS全シリーズのラストエピソードとなる「スカイウォーカーの
夜明け」が今月20日より公開になりました。
「新たなる希望」の公開から42年、ついに壮大な銀河の叙事詩にピリオド
を打つ作品となり、往年のファンとしては嬉しい反面、この作品との別れ
を意味するものでもあり複雑な気持ちを持った方も多いと思います。
万感の思いを胸に25日にレイトショーにて鑑賞いたしました。
EP9_001.jpg

前作「最後のジェダイ」にて壊滅的な打撃を受けたレジスタンス陣営。
あれから1年後、惑星エイジャン・クロスにてかつての盟友などを集め戦力を
立直していました。また若きジェダイの卵レイもその惑星にて修行を続けてい
ました。
一方、勢力を伸ばすファースト・オーダーの最高指導者となったカイロ・レン
は、古代シスの謎を求めるべくかつてのダース・ベイダーの城があった惑星
ムスタファーに向かいます。そして古代シスの要塞がある惑星エクセゴルの
存在を知るのです。
EP9_003.jpg

ここからはネタバレありますので、気になる方は飛ばしてください。
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ファースト・オーダーのスパイからの情報を得たレジスタンスは、彼らが
古代シスの拠点を捜索していることを突き止めます。
そしてシスの信仰者であったオチの宇宙船が最後に目撃された惑星パサーナ
にレイ、ポー、フィンたちが向かいます。
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一行は砂漠の奥にオチの宇宙船を発見し、その付近の地下に古代のシス文字
が記された短剣を見つけます。
そしてレイは発見したオチの宇宙船に見覚えがあることに気付くのです。

ファースト・オーダーの追跡を振り切り(チューイが捕まりますが)なんとか
山岳惑星キジミにたどり着いた一行。キジミには闇のドロイド修理人がいて、
古代シス文字を翻訳させるため3POに危険な改造を依頼します。
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3POのメモリ初期化という犠牲と引き換えに、シスの拠点を知るためにはかつ
ての銀河皇帝パルパティーンの持っていたウェイファインダーという機器が必要
との情報を得ます。そのためには、30年前に衛星エンドア上空にて破壊された
第二デス・スターの残骸を調べなければならないのでした。
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今までのシリーズ全作を通しても、かなりテンポが速く話の展開の切り替わりが
目まぐるしいです。今までのまとめを二時間半で描かなければならないので、仕方
ないかもしれませんが...。
新シリーズのなかで一つの軸となっていたレイとカイロ・レンの関係、レイの出生
の秘密などすべてに答えが提示されます。
そして「新たなる希望」から見ているオールドファンだけでなく、プリクエルシリ
ーズからの30代ファン、そして新シリーズからの若者ファンそれぞれ皆が子供の心
に帰って楽しめるよう、Questを主題とした作品になっています。
いろいろと粗削りな部分は否めないとしても、全体としてストーリーは面白くまた
アクションシーンもかなりエキサイティングで、シリーズ中でも高い評価が得られ
るものと思います。
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特にカイロ・レンを演じたアダム・ドライバーは非常に良かったです。
最高指導者まで上り詰めたカイロ・レンですが、やはり心の奥にある善の部分が
彼の魂を完全な悪に染まらせません。彼の求めたものは愛であり、オールドヒーロー
達が命を懸け善の道に彼を導きます。
なにより、ハン・ソロ(幻影として現れた)が優しくカイロ・レンを許しベン・ソロ
に戻るシーンは目頭が熱くなります。
※「最後のジェダイ」でルークがあえてゴーストとして現れ自分を斬らせなかった
(ベンを斬らなかった)のも、最後までベンを信じていたからなのかもしれません。

そしてオールドファン泣かせの様々なシーンがGOODです!
①X-wing レッド5の復活、操縦桿を握るのはレイ!
②ブロッケード・ランナーが主力艦として出陣、艦長はニエン・ナン!
③ランドがファルコンを駆って大暴れ!
④そのファルコンの銃座にウェッジが乗ってる!
⑤レイを支えるレジェンドジェダイたちの声!
⑥Y-wing B-wingも前線に復活!
⑦ポーのX-wingにはR2が乗ってるぜ!
⑧パルパティーン...その吹っ掛け方は前も見たぞ。
⑨EP4でのソロのメダルをマズからかけてもらったチューイ!
などなど
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若いヒーロー達、オールドヒーロー達皆が力を合わせ、シリーズ通しての宿敵
パルパティーンに立ち向かう...そして待望の大団円。
そしてなにより、ラストでレイが自分の名前を「レイ・スカイウォーカー」
と名乗り、タトーウィンの二重太陽の夕日にたたずむシーンは42年続いた
このシリーズを締めくくる素晴らしい映像だったと思います。

小学生のころに「新たなる希望」を旧日劇の大スクリーンで観てから、ついに
42年...スターウォーズサーガ9話が完結しました。
エンドロールが終わってからもしばらく椅子から立ちあがれず、嬉しさと寂し
さの入り混じった複雑な気持ちになりました。
それでも、42年間ずっとスターウォーズファンでいれたことは、とても自分に
とって意味のある事でした。この映画に出会っていなかったら、美術系の学校
に進むことも考えなかったように思えます。

こちらの記事をもって、本年は最後のUPになります。
今年も一年、ありがとうございました。
引き続き来年も宜しくお願い致します。
皆さま、良いお年をお迎えください!

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ファースト・マン [映画]

第91回アカデミー賞において、視覚効果賞でオスカーを獲得しました
「ファースト・マン」。「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督
が50年前(!)の人類初月面着陸を描いた話題作です。
公開からすこし時間が経ちましたが、通常字幕版を観てきました。

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米ソ冷戦時代の真っただ中、宇宙開発競争にしのぎを削る両国。
ソ連に大きく差をつけるべく、アメリカはジェミニ計画→アポロ計画を
打ち立て人類初の月面着陸に挑みます。
愛娘を亡くしたばかりのニール・アームストロングは悲しみから逃れるため、
NASAのジェミニ計画の宇宙飛行士に応募し採用されます。

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厳しい訓練に耐えて、ジェミニ8号の船長に任命されるニール。
アポロ計画に繋がる、宇宙空間でのドッキングテストを無事に成功させますが
その後、予期せぬ異常事態が彼を襲います。
様々な失敗、犠牲を払いながら、宇宙開発に突き進むNASA。
50年前の技術で未知の領域を開拓することの難易度、それを支える人々の熱い
精神。教科書に書かれた「歴史」的な事実と異なる、月面着陸の物語がニール
の目を通して描かれます。

世界のだれもが知っている歴史的事実、1969年の月面着陸。ニール・アームストロング
船長は無事に月面に着陸し、人類初月に降り立った人間となりました。
誰もがイメージするNASAの宇宙開発...完璧な計画と正確な実行力、人類の英知
の象徴がアポロ計画と刷り込まれてました。
この映画をみると、当時の技術で未開の領域を開拓するその姿は、ある意味
無謀とも思えました。
まるでニールと共に、ロケットに乗っているような臨場感あふれるリアルな映像から
感じられるものは...正直恐怖です。
いまにもロケットが分解しそうな振動、謎の警告シグナル、月までの旅があんなに
恐ろしいものだったとは...それを乗り越えた宇宙飛行士の勇気に感服します。

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寡黙なニール・アームストロングを演じたのは、「ラ・ラ・ランド」でもデイミアン・
チャゼル監督とコンビを組んだライアン・ゴズリング。
心に傷を負った一人の父親としてのニールを渋く演じています。
こういう役は本当に適任。

ニールの奥さん役を演じたクレア・フォイも良かったです~。

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ボヘミアン・ラプソディ [映画]

今年、最も話題になったこの作品「ボヘミアン・ラプソディ」を年末に
観てきました。伝説のロックバンドQUEENのボーカル、フレディ・マー
キュリーが無名のアーティストから、スターダムにのし上がるまでを描
いたこの作品、想像以上に素晴らしい映画でした。

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物語はまだフレディが空港で、荷物載せおろしの仕事をしている無名の頃
から始まり、ギターのブライアン・メイ、ドラムのロジャー・テイラーら
と巡り合い、その後ベースのジョン・ディーコンが合流し、伝説のバンド
QUEENの誕生を描きます。
そこから全米ツアーを成功させ次々にヒット曲を打ち出すQUEEN。
さらなる飛躍を遂げるために、いままで誰も聞いたことのない曲「ボヘミ
アン・ラプソディ」の製作に入っていきます。

レコード会社が難色を示した「ボヘミアン・ラプソディ」は世界中で大ヒット
しQUEENは世界的はスターダムにのし上がります。
しかし、そこからフレディと他のメンバー達との間に様々な軋轢が生じていきます。
また、人生の伴侶となったメアリーに自分が、バイセクシャルであることを打ち
明けるフレディ。孤独からフレディは自ら破滅の道を進んでしまいます。

この映画を見るまでは、フレディ・マーキュリーは我が道を突き進むスーパー
スターのイメージがあり、孤独に苦しむ姿など想像つかない感じでした。
人間としてフレディ・マーキュリーを改めて見てみると、様々なことに悩み苦しみ
つつも歌うことに喜びを見出す、純粋なアーティストという姿に心打たれます。

そして何といっても、ラストの「ライブ・エイド」を再現したウェンブリースタジ
アムのライブシーンは最高です!
2003年に解体されたスタジアムの姿を、空軍基地の敷地に巨大セットで再現した
リアルなステージは鳥肌が立つほど大迫力です。
ぜひ、IMAXなどの音響がいい劇場での鑑賞をオススメいたします。

こちらの記事をもって、本年は最後のUPになります。
今年も一年、ありがとうございました。
引き続き来年も宜しくお願い致します。
皆さま、良いお年をお迎えください!



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ジュマンジ ウェルカム・トウ・ジャングル [映画]

久しぶりに笑える映画が見たくなり、話題のジュマンジ 
ウェルカム・トウ・ジャングルを観に行きました。
今回は4人の高校生がテレビゲームとなったジュマンジの
世界に取り込まれ、ゲームクリアを目指します。
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主人公たちは、それぞれがコンプレックスや悩みを抱えた
問題児たち。
学校で問題を起こし、地下室での居残りとなってしまった
4人は「ジュマンジ」というゲームソフトを見つけます。
興味本位でスイッチを入れると、なんと4人はゲーム機に
吸い込まれ、気づけば未開のジャングルに!
しかも、それぞれが自分と異なるキャラクターとなって!

ここからはネタバレがありますので、気になる方は飛ばして
くださいませ。
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それほど期待していなかったのですが、見終わってみれば
十分満足の秀作。笑いあり、アクションあり、そして少し
ジーンとするシーンもあり。
特に気弱な主人公スペンサーがゲーム内ではマッチョなザ・
ロック演じるブレイブストーン博士に変身して、生意気な
女子高生ベサニーが中年オヤジのジャックブラック演じる
オベロン教授に変身など、、、それを演じる俳優陣の熱演が
面白おかしくて、それだけでも大笑い。
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ストーリーはそもそもがゲームなので、RPGをやったことの
ある人はピンとくるゲームネタをふんだんに取り入れてます。
それぞれのキャラには腕に3本のマーキングがあり、これは
ライフポイントを示しています。
なので3回死ぬと...ゲームオーバー、現実に戻れません。
それぞれの特技や弱みは空間上に現れるインジケーターで確認
できます、こんな感じ↓
jumanji_02.jpg

このストーリーにはもう一つ隠された物語があって、実は4人
と別に20年以上前にゲームの中に閉じ込められた人間がいたのです。
名前はアレックス、彼は高校時代に失踪したことになっていました。
つまり、ずっとゲームの中に閉じ込められていたのです。
このアレックスが登場してから、物語は一気にテンポよくクライマ
ックスに向かいます。
アレックス曰くは5人が力を合わせないと、ゲームクリアは不可能。
自分たちだけでなく、何としてもアレックスもこの現実に戻さなけれ
ば...それぞれが立ち上がり、ゲームクリアのポイントである「ジャガー
の像」を目指します。

若いころ大好きだった、スティーブ・マーチンとかダン・エイクロイド
とかが出ていたコメディムービーの雰囲気。所々に笑いどころがあり、
119分があっという間です。
あくまでゲームのなかのお話をベースにしていますが、それぞれのキャラ
クターたちは助け合い、認め合い少しづつ成長していきます。
コメディでありながら、青春ムービーの雰囲気ももつこの作品、ラスト
シーンまで観る者の心を放しません。

CGでのアクションシーンは見慣れたもので、特筆するものはないですが
高校生を演じる役者たちの演技が見ものです。
特に弱虫を演じるザ・ロックは笑えましたね~。
オタク女子を演じたカレン・ギランも良かったです。
なにも考えず、ただ笑いたいときこの映画はおススメです。なかなかそう
いう映画は最近少ないですね。

ラスト5人が再開するシーンは、ちょっとウルっときました。








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オリエント急行殺人事件 [映画]

1974年にも映画化されたアガサ・クリスティー原作のサスペンス
「オリエント急行殺人事件」が豪華な現代の名優をそろえて、新た
に映画化されました。
名探偵ポアロを演じるのはケネス・ブラナー。役者と同時に監督も
務めています。アメリカ人ギャング役にジョニイ・デップ。
その他にもジュディ・デンチ、 ウィレム・デフォー、 ミシェル・ファイファー
と超豪華な出演陣で固められています!
新年一本目にふさわしい大作ということで、鑑賞してきました。
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世界的に有名な作品なので、結末をご存知の方も多いと思いますが、
ネタバレが気になる方は飛ばしてください。
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エルサレムでの事件を解決したポアロは、英国にて新たに発生した
事件のために急ぎオリエント急行に乗りロンドンへの帰路につきます。
イスタンブールを出発したオリエント急行は、大きな山脈を越える
途中で雪崩により立ち往生してしまいます。
救援隊を待つその夜、車内でアメリカ人ギャングのラチェットが刺殺
体で発見されます。
雪に閉ざされた列車内は密室状態であり、乗客には全員アリバイがあ
るため容疑者が存在しません。
困惑するポアロ...しかし調べを進めていくうちに乗客(乗員含め)が
関連する悲惨な過去の大事件が浮き彫りになっていくのです。

エルキュール・ポアロというとNHKで放送されていた「名探偵ポアロ」
のイメージが強いので、ケネス・ブラナーの演じるちょっとハードな
ポアロはちょっと違和感がありましたが、見始めてしまえば納得の存
在感でこれもアリ。
豪華な出演陣も素晴らしい演技で、オリエント急行内部を再現した美術
も見ごたえ十分、これぞお正月映画!って感じで楽しめました。
特にミシェル・ファイファーは物語の肝となる人物を演じていて、最後
まで見入ってしまいましたね。

あのラスト、次回作は「ナイル殺人事件」なんだろうな。




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STAR WARS  episode8 最後のジェダイ [映画]

A long time ago,in a galaxy far,far away....

ついにSTAR WARS新シリーズの続編「最後のジェダイ」が公開に
なりました!前作「フォースの覚醒」から2年、いいペースですね。
予告編がリリースされたときから、シリーズ最大の衝撃作と噂された
この作品、ストーリーについて様々な憶測が飛び交いました。

お話は「フォースの覚醒」のラストシーンから始まります。
銀河の支配を目論むファーストオーダーの最終兵器スターキラーを
破壊したレジスタンスでしたが、前線基地に敵艦隊が迫ってきます。
一方、レイ達は辺境に身を潜めていたルーク・スカイウォーカーを
探し出すために惑星オクトーへ向かいました。ダークサイドを止める
ためには、ジェダイ騎士のルークの力が必要なのです。
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ここからはネタバレありますので、気になる方は飛ばしてください。
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「フォースの覚醒」で大勝を手にしたように見えたレジスタンスでした
が、スターキラー攻撃の際に基地の位置を知られてしまい、窮地に追い
込まれます。しかもレジスタンスを支援していた新共和国は全滅してい
るため救援を求めることもできない状況です。
前線基地のあった惑星ディカーから撤退する際、ファーストオーダーか
らの攻撃で多くの艦船、攻撃機を失い最後に残った艦船は3隻。
レジスタンスはこの時点で全滅に近い状態に追い込まれていました。

一方、レイはルークに会うことができたものの、渡したライトセイバー
を投げ捨てられるは、話は聞いてもらえないは散々な様子。
ルークは絶望的な経験を経て、ジェダイの存在そのものにも疑問を持つ
ようになっていました。「レジスタンスを助けて」レイの懇願にも全く
応える様子がありません。
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「フォースの覚醒」と異なり、観る者の期待を次々裏切り物語は悪い方
へ進んでいきます。ルークは私たちの知っている「明るく優しい」若者
ではなくなり、自分の殻に籠り陰湿な老人になっていました。
レジスタンスはファーストオーダーの艦隊に、追い詰められ次々に艦を
沈められます。しかも「ハイパードライブ追跡装置」という新兵器によ
りハイパードライブへの逃げ場を失ってしまいます。
上映時間152分のなかで、爽快な気持ちになれるシーンが本当に少なく、
登場するキャラクター皆がピンチに陥ります。
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「最後のジェダイ」では様々な「失敗」が描かれます。
レイはカイロ・レンをダークサイドから救うために敵地に乗り込みますが
レンはより深い暗黒面に落ちていきます。
フィンとローズ(新キャラ)は「ハイパードライブ追跡装置」を潜入して
解除する単独作戦を試み、東奔西走しますがあっけなく敵艦船内にて逮捕
されてしまいます。
それぞれのキャラクターは、生き残るため、誰かを守るため、行動を起こし
戦いに身を投じますが、失敗し大きな犠牲が伴う結果が残ります。
そして、ルークは弟子のベン(カイロ・レン)が自分の過ちによりダーク
サイドに落ちてしまった、師としての失敗を語ります。

そんな悩めるルークのもとに、霊体となったヨーダが現れ優しく諭します。
「ヤングスカイウォーカー、失敗も次の世代に伝えるのだ」
そして「失敗は最大の師である」とも。
この映画のなかで最も印象に残ったシーンでした。

ヨーダの言葉にて、自分の使命を再認識したルーク。
彼は静かに、レジスタンスを救うため巨悪に立ち向かっていくのです。
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公開後の評価は真っ二つに分かれ、ネット上でも賛否両論様々な意見が
交わされています。「最後のジェダイ」はシリーズの中でも重いストーリー
であり、また過去との決別を思わせるシーンが多々見られるためオールド
ファンには受け入れがたい部分があるのも理解できます。
それでも「最後のジェダイ」は私にとって、とても面白い作品でした。
「新たなる希望」のキャラクター達が歳を重ね、次の世代に物語をバトン
タッチし、若いキャラクター達が未来を繋いでいく...そんな映画に思えま
した。世代によって受け取り方が変わると思いますが、見終わった際に少し
寂しさが残る感じがまた良かったです。

そして、
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キャリー・フィッシャーが本当に美しかったです。
心よりご冥福をお祈りいたします。

こちらの記事をもって、本年は最後のUPになります。
今年も一年、ありがとうございました。
引き続き来年も宜しくお願い致します。
皆さま、良いお年をお迎えください!
May the force be with you !





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ブレードランナー2049 [映画]

80年代に上映されてから、今も世界中にもカルトなファンが多く存在
する伝説的なSF映画、それが「ブレードランナー」。
私もその昔、千葉の映画館で観てから、すっかりあの世界観に影響されて
未来に対する考え方まで変わってしまったほど。
降り続く酸性雨、遺伝子操作の人工生物、多国籍言語の混沌としたLA、
空を飛ぶ飛行車、想像を超えたディストピアの表現に圧倒されました。

その続編が34年の時を経てついに実現、「ブレードランナー2049」。
いったいどんな未来が描かれたのでしょうか。
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舞台は前作から30年後の世界。
ブレードランナーの主人公“K”が、旧式レプリカントネクサス8型を
処分する任務を遂行中、人類の存在そのものを揺るがす事件に巻き
込まれてしまいます。その事件にはかつてLA警察のブレードランナー
であった“デッカード”と関係があることにたどり着き、“K”は危険な
追跡劇に身を投じていきます。

ここからはネタバレがありますので、気になる方は飛ばしてください。
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“K”を演じるのはライアン・ゴズリング。ブレードランナーの彼は
人間ではなく、ネクサス9型のレプリカントです。
物語は“K”が旧型レプリカントのサッパー・モートンを処分した際、
その住居の庭からある白骨死体を発見するところから始まります。
その死体は分析の結果、かつて“デッカード”とLAから逃亡したレプ
リカントの“レイチェル”であり、死因は帝王切開の合併症で亡くな
ったことが判明。
レプリカントの妊娠は不可能であるとされており、この情報が公開さ
れた場合の社会的混乱を避けるために“K”の上司は事件の証拠を隠滅
し、生まれた子供を始末するよう命令します。
そして、捜査のために立ち寄ったウォレス社(タイレル社からレプリカ
ントの生産を引き継いだ会社)の“ネアンデル・ウォレス”は自社の技
術では確立できないレプリカント生殖能力を我がものとするべく、生ま
れた子供を奪うため“K”の行動を部下に追わせます。

かくして“レイチェル”の子供を巡り“K”そしてウォレス社、そこに
レプリカントレジスタンスも加わり、その出生の謎を解くカギとなる男
“デッカード”探し出すための壮絶な戦いが始まります。
2049_09.jpg
とにかく前作以上に未来世界の美術が秀逸です。
荒廃した近未来にタイムトリップした感覚、まさに体験する映画と言え
る作品と思います。
前作はLAの街並みだけが描かれましたが、今回はLA以外の広範囲が描か
れ、より末期的な姿となった地球を体感することができます。
2049_07.jpg
2049年の地球は、謎の大停電、核爆発の汚染、食物危機など最悪の状況
となっており、大半の人間は他惑星に移住している設定です。
物語のなかでも主要キャストで人間は3名(デッカードが人間として)で
レプリカントやAIなど「生産」されたキャラクターのほうが多く登場します。
ディストピア感がパワーアップしてますね...。

前作と大きく違うのは、主人公そのものがレプリカントである点。
視点は人間側ではなく、レプリカントから人間を見ていることが興味深く
感じました。人間とレプリカント...果たして境界線はなにか?
「母体から生まれた者には魂があるのでは?」
“レイチェル”の子供を処分する命令を受けた“K”は戸惑います。
前作以上に、レプリカントがその存在に悩む姿が描かれる点が続編の面白さ
の一つと感じました。

物語のカギを握る“デッカード”、今作もハリソン・フォードが演じます。
ちょっとゲスト出演かと思っていたら、ガチにアクションをこなしライアン
・ゴズリングにも負けないカッコよさで頑張ります!
監督のドゥニ・ヴィルヌーヴはこの作品は前作へのラブレターと言ってま
したが、前作のリスペクトをしっかり感じる素晴らしい続編となりました。
ちょこっとだけ“ガフ”も出たり、過去のオマージュと思えるシーンもふんだん
に加えてあり前作ファンはニヤリとしちゃいます。

前作のファンでない方も、ストーリーは理解しやすいと思うので上質なSFと
して鑑賞しても楽しめると思います。
ただ、上映時間が2時間43分ですので、見る前にトイレは忘れずに!
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ラストの雪のシーン...本当に美しかったです。






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この世界の片隅に [映画]

昨年11月から公開されている話題作「この世界の片隅に」を
観てきました。話題作でありながら、なぜか上映館が少なく
遠くの映画館まで出かけました。
原作は漫画家のこうの史代が漫画アクション誌にて2年間連載
した作品で、第13回文化庁メディア芸術祭の漫画部門最優秀賞
を受賞しています。
この世界_05.jpg
物語は太平洋戦争中、広島の呉に嫁いだ18歳の少女「すず」が
見た戦争の日常を淡々と、時にコミカルに描いていきます。
「すず」が呉に嫁いだのは昭和18年、戦況は悪化し昭和20年に
は米軍機により軍港である呉は空襲されます。
物資は欠乏し、親しい人々を空襲で失い、それでも毎日を懸命
に生きる「すず」。
そして、昭和20年の夏がやってきます。

当時の暮らしを綿密にリサーチし、隣保班、配給など戦中ならでは
の日常を史実に沿った形で描かれていきます。その理不尽な状況で
も、限られた食材、物資を工夫し豊かな暮らしをしようと奮闘する
当時の主婦たちの姿勢に感動してしまいます。
その中でも「すず」が少ない配給米を工夫して炊いて、量を倍にす
る「楠公飯」に挑戦するシーンは関心しつつも、その結末が可笑し
くてついつい笑ってしまいます。
(すごく手間がかかる割に味は...のようです)

戦争中の世界を描いた物語ですが、「すず」を含め登場するキャラ
クターそれぞれが助け合い、毎日を楽しく一生懸命に生きている姿
がとても凛としていて、悲壮感は感じられません。
物語全体を通して感じることは、彼らを過去の戦災者として描くの
ではなく、我々と変わらない「ごく普通の市民」として描ききって
いる点です。だからこそ、呉が空襲されるシーンでは、愛おしき
彼らの頭上になぜ残酷に爆弾が落とされなければならないのか?
やるせなくて、胸が締め付けられます。
親しい人を失い、街を焼かれ...喪失感に打ちひしがれ、それでも
「すず」達は懸命に生きていきます。

この映画はクラウドファウンディングにより、一般の方から資金を
集め制作されたそうです。出資する側の作品に対する想いと、作り手
の作品に対する想いが高い次元で合致し、この素晴らしい映画が完成
したのだと感じました。

是非、劇場にてご覧いただくことをオススメいたします!




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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー [映画]

ついに12月16日一斉公開されたスターウォーズスピンオフ作品
「ローグ・ワン」、3D IMAXで鑑賞してきました。
物語はEP4のオープニングロールに書かれた、わずか数行の内容
「反乱軍スパイが帝国の最終兵器の設計図を盗むことに成功する」
をEP4の直前まで描きます。
rogue_one.jpg
ジェダイが一人も出ない、スターウォーズストーリー。
キャラクターもダース・ベーダー以外は無名のキャラばかり。
だからこそ、今までとは一味違うスターウォーズの世界が描かれて
いてとても面白かったです。
公開して間もないので、ネタバレが気にな方は飛ばしてください。
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今まで描かれなかった反乱軍スパイが主役のストーリー。
主人公はデス・スター設計者の娘で、今は犯罪者として投獄されている
ジン・アーソ。反乱軍によって解放され、デス・スター設計図の奪取を
命令されます。
ジンと行動を共にするのが、反乱軍情報部のキャシアン。
彼は反乱軍の裏の作戦遂行に携わり、様々な暗殺、工作作業に身を投じて
きました。
その後、途中で仲間となる3人もそれぞれが訳ありのアウトローばかり。
帝国軍のデス・スターはほぼ完成していて、その強力な攻撃力を反乱軍に
見せつけます。動揺する反乱軍幹部...もはや降伏しかないと諦めたその時
ジンと仲間たちは反乱軍の命令を無視して、宇宙船を奪い帝国軍の厳戒態
勢が敷かれた惑星スカリフに向かいます。
そこにはジンの父が残したデス・スターの設計図が保存されているのです。

とても面白かったのが、今まで勇気と誠実の塊と思っていた反乱軍が、
裏工作、暗殺などの裏面をもっていたという描写。
ジンに協力する仲間たちはその裏面を支えた、名もないヒーロー達。
惑星スカリフでは一人、また一人と仲間たちが命を失います。
激戦のなか、皆がそれぞれの役割を果たし最後の最後まで「僅かな希望」
のリレーを繋げていきます。
フォースが無くとも...人間には信頼という強い力があると感じさせる、
とても素晴らしいストーリーでした。

「ローグ・ワン」とは反乱軍から宇宙船を奪うときに、管制塔からコード
を聞かれ、パイロットのボーディーが適当に答えたコードです。
自分たちの運命がどうなるかわかっていた彼らにとって、名前はどうでも
よかったのかもしれません。でもいまあのシーンを思い出すと、ちょっと
目頭が熱くなります。
スターウォーズに興味のない方でも十分楽しめるSF大作です、おススメ。

こちらの記事をもって、本年は最後のUPになります。
今年も一年、ありがとうございました。
引き続き来年も宜しくお願い致します。
皆さま、良いお年をお迎えください!
May the force be with you !



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シン・ゴジラ [映画]

公開からだいぶ時間が経ちましたが、話題の「シン・ゴジラ」
を観てきました。
「ゴジラ」シリーズには思い入れがあるので、新しいゴジラを
庵野秀明監督がどのように描いたのか、期待と不安を抱え
IMAX2Dにて鑑賞してきました。
gozira_1.jpg
ネタバレが気になる方は飛ばしてください。
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東京湾に漂流している一隻のボートが発見されます。
ボートの持ち主は牧悟郎という生物学教授。
「私は好きにした、君らも好きにしろ」という謎の言葉を残し
姿を消してしまった牧教授、その後東京湾に大きな異変が
発生します。
官邸ではその異常事態を把握するべく対策室を設置します。
海底火山?局地的地震?
内閣官房副長官の矢口はネットに公開された動画をみて
巨大生物の存在を確信します。
官邸が混乱している中、あざ笑うかのように謎の巨大生物が
海底から現れます、街を破壊しながら前進を続ける怪物に
なすすべもありません。
官邸はついに自衛隊にによる防衛出動を発令!
巨大生物は次第に姿を変化させ、ついに二本足で立ちあがり
空に向かって咆哮をあげました。
巨大生物をとりかこむ自衛隊の攻撃ヘリ群。
人類対巨大生物の戦いがここから始まります。が、この時点は
これから始まる恐怖の序章にすぎません。

「シン・ゴジラ」は1954年の初代「ゴジラ」を意識した作りになって
いるように思えます。初代の「ゴジラ」は大戸島沖で発見され、
東京湾の品川沖から上陸します。
人類の抵抗もむなしく、ただ東京の街を破壊していく「ゴジラ」。
「シン・ゴジラ」も初代と同じく、ただ街を破壊し前進を続けます。
物語の序盤でゴジラ対策班「巨災対」の報告にて、「ゴジラはただ
前進しているだけ」というセリフがあるのですが、これがまた恐怖
を煽ります。
思考を持たない破壊の存在...1954年初代「ゴジラ」では第二次
世界大戦であり、「シン・ゴジラ」では東日本大震災が物語の根本
にあるのだと思います。

劇中は会議室(対策室?)での会話シーンが多く、退屈なテンポに
なりそうと思いきや、役者陣の気迫の演技、カット割り、苛立たしい
くらいのテロップ(笑)がうまく融合し、テンポよく物語が進んでいき
ます。特に石原さとみ演じるカヨコ・アン・パタースンが登場してから
はグイグイと物語が進み、怒涛の勢いでクライマックスを迎えます。

怪物が街を壊して暴れる、こんな荒唐無稽な物語をリアルに作り
上げるのは至難の業と思います。
例えるなら、クリストファー・ノーラン監督の撮った「バットマンシリーズ」
のように、虚構と現実のギリギリをドラマチックに描くバランス感覚
といいますか。
どの世代でも楽しめる「シン・ゴジラ」、とても面白い映画でした。

ラストシーン...あのシッポ、次回作への前フリなんですかね?




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