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時をかける少女(1983版) [映画]

また角川映画ネタかよ・・なんと思われようと書いてしまいます。
日本映画専門チャンネルで「時をかける少女」公開25周年記念、
日曜邦画劇場にてアニメと同時放送中なのです!
あれからもう25年かぁ、思えば中学ハナタレ坊主時代にわざわざ
上野まで出て観た覚えがあります。

映画の内容は皆ご存知の学園タイムスリップ物。広島は尾道の美
しいロケーションを舞台に、青春の淡い恋を織り交ぜながら展開す
るジュブナイルSFです。
言ってしまえば「角川アイドル映画」じゃないの?  うーん、確かに
初々しすぎる原田知世の演技をみていると否定はできないのですが。
なんといっても監督はあの大巨匠大林宣彦監督、原作は天才筒井
康隆なわけで、ただの青春映画で済むわけがないのです。
告白してしまえば、俺的邦画SFランキング1位が「時をかける少女」
なんです・・(ちなみに2位は「復活の日」)。

未来から来た少年と接触を持ってしまったことで、時間を越える能力
を身につけてしまった主人公”和子”。幼馴染と思い込んでいた”一夫”
は26世紀から来た未来人で、その時代絶滅してしまった植物を過去
から採取するために20世紀の尾道に潜入していました。
人々の記憶を操作し、すでに亡くなったはずの深町家の孫になりすま
す”一夫”。 偶然にも事件に巻き込んでしまった”和子”に淡い恋心を
抱いてしまうものの、時間旅行ルール(その時代に接触した人間の記
憶、および自分の記憶も消去する)に想いを阻まれてしまいます。

映画のエンディングはとても悲しく残酷で、それが他の青春映画とは大
きく異なり、いつまでも印象に残っているのだと思います。
お互いに記憶をなくしてしまった二人が数年後、大人になってから再び
再開します。どこかで見たことあるような・・思い出せない、互いにそんな
表情で廊下をすれ違っていきます。忘却の彼方に消えてしまった想い、
その行方を知っているのは物語を見てきた観客の記憶の中だけ。
”一夫”が消えた際、同時に消えた街の人たちの記憶。深町家の老夫婦
も”和子”と同じく、自覚できない虚無感を背負ってしまっているようで、つ
いついジーンときてしまいます。
この映画で描かれる時間は、時計の計測する数としての時間ではなく、
思い出や体の傷などと密接した”血の通った”もののように思えますね。

と、このままではあまりに寂しいので、エンドロールは出演者全員の各シー
ン別「時かけ大合唱」で盛り上げてます。
とにかく尾道の町並みが美しく、それだけでも満点の大林作品。多少、VF
Xシーンが古臭くても抜群の編集でそれほど違和感を感じません。
というわけで、2008年の今でも俺的邦画SFランキング1位です!

告白2:25年前、弓道姿にイチコロでした・・。





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ken

僕たちの世代が知世を語ると、同世代の女どもは
「どいつもこいつも知世、知世ってうるさい」
って言うんですが、
「それはオマエが原田知世じゃないヒガミだ!」
と思うようにしています(笑)。
いずれにしても、原田知世の「時かけ」はサイコーですね。
by ken (2008-02-13 02:31) 

robert

ken様 nice!&熱いコメント、大感謝でございます!
「時かけ」を劇場で観てしまった世代には”原田知世”は
特別の存在ですね♪ 棒読みのセリフ、ぱっとしない顔、
ナニがいいわけ?と聞く無粋者には「それがなにかいけ
ませんか!」と、僕もいつか言ってやりたいです・・。
25年前に買った劇場パンフは永久保存版なのです~。
by robert (2008-02-13 23:25) 

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