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100,000年後の安全 [映画]

フィンランドのオルキルト島にある、核廃棄物処理施設オンカロ。
安全なレベルになるまで10万年という途方もない時間を要す放射性
廃棄物。
映画は10万年間の施設の安全性と10万年後の未来人にどうやって
危険性を伝えるか、その難しさを描いていきます。

ちなみにこの映画はドキュメンタリーです。
オンカロは現在建設中で稼働は2020年を予定。
2100年に貯蔵量が満杯になった時点で閉鎖され、永久に侵入ができ
ないよう埋め立てられるとのこと。

ちなみに10万年前ってどんな感じかというと・・・。
・ネアンデルタール人の時代
・道具は石器(旧石器時代)
人類の歴史で記録が残っているものでも3,000年前程度が限界なの
で、いかに100,000年というのが途方もない時間かがわかります。
フィンランドは地震もなく、地質的には安定しているとのことですが、そ
れでも100,000年の年月の間に何が起こるかは予想がつかないと関係
者は警戒しています。
気候変動、隕石の落下、世界大戦・・・未来に何が起こるかは誰も予知
できないのです。

この映画ももっとも面白いと感じるところは、100,000年後の未来人に
いかにして危険を伝えるか(もしくは伝えないか)を考えるシーンです。
言葉で伝えるか、ピクチャーで伝えるか、はたまた近寄りがたいオブジェ
を設置するか。
映画ではこのような石碑を設置する案が提示されます。
o0490053111214615033.gif

極めてナンセンスなこの結論・・・ここに現代文明の限界点を見出してし
まいます。そもそも100,000年後って文字を使っているのか?
人類とは違う何かが地上を支配しているのでは?
また、逆にこの石碑に好奇心を持ち、無理やりパンドラの箱を開くことに
なったりしないのか?
我々は責任を持てるのはせいぜい10年単位までで、100年先すら約束
できないのが現実と思ってしまうのです。

この映画を見たあとは深刻な気持ちになります。映画の中では誰も口に
しないですが、我々の置かれている状況が極めて危機的であることを画
面から感じます。
T0010058p.jpg

この映画がただのSFだったら・・・。


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あなたへ [映画]

急激に秋になってしまいました。
毎日の着るものに悩んでしまいます。
皆さま、体調崩されていませんか?

健さん主演の映画「あなたへ」を観ました。
まあ、ビックリしたのはお客さんの平均年齢の高さ。
どうみても60歳オーバーって感じ、我々中年組が一番若かった(?)
かも。
主演はご存じ高倉健、80歳とは思えない凛とした姿。
亡き妻の役には田中裕子、こちらも今だ可愛らしい。

物語は亡き妻が遺した手紙に書かれた「故郷の海に散骨してほしい」
という遺言を受けて、健さんが車で富山からひたすら長崎の海まで妻
との思い出の地を巡りつつ旅をするロードムービー。
富山⇒飛騨高山⇒兵庫県和田山⇒長崎県平戸市と約千キロの道のり
巡るうち、様々な人々との触れ合いを描いていくのです。

その「様々な人々」役がこれまた豪華。
ビートたけし、草薙 剛、佐藤 浩一、余 貴美子とどなたも主役を張れ
る一流スターばかり。
高倉健&降旗康男監督のコンビはこれまた長く、「駅 STATION」「夜叉」
「あ・うん」「鉄道員」と名作がズラリ。
ということで、あなた達のやることに間違いはないって感じの仕上がりに
なっております。
anata.jpg
各地の美しい映像も素晴らしく、それだけでも見応えがあるのですがなん
といっても健さんの佇まいが良い!
悲しみを背負い、一人旅を続けるその姿・・・高倉健でなければ表現でき
ない哀愁がスクリーンからビリビリ伝わります。

といいつつも、気になった点が二つ。
旅の途中で出会う人々が、一流スター過ぎたのでは?
もうちょっと薄味で出汁の効いたキャストでもよかったような。
もう一つは回想シーンの挿入が唐突なため、ストーリーが追いにくくなる
部分がありました。

個人的には健さんの映画で一番好きなのは「ブラック・レイン」の松本刑
事役なんですよね。
アンディ・ガルシアとレイ・チャールズのモノマネで盛り上がってるシーン
が最高でした。
今回は「The高倉健」なのでユーモアのあるシーンは無し、残念。

健さんもよかったけど、短いシーンで存在感放ったのは大滝秀治!



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ダークナイト・ライジング [映画]

やっぱりこのシリーズはオモシロイですね。
クリストファー・ノーラン監督のダークナイトシリーズ最終作。
「ダークナイト・ライジング」、公開からだいぶ経ってしまいましたが、
なんとか劇場にて鑑賞。

舞台は「ダークナイト」から8年後、すっかりと引きこもりの隠遁生活
を送っているブルース・ウェイン。
バットマンはジョーカーとの戦いから姿を消し、ハービー・デントの殺
人容疑で手配されてる始末。
それでもつかの間の平和を手にしているゴッサムの街。
そこへ恐るべきテロリスト、ベインの影が忍び寄ります。

なんとなく小難しい感じのセリフ回しが常に気になるノーラン映画。
でもそんなところはあまり気にせず、ゴッサムで繰り広げられる怒涛
のアクションを楽しめばそれで元が取れる作品です。
今回、良かったなあと感じたのはベインを演じたトム・ハーディー。
目しか出ていないキャラなのに、恐ろしいほどの狂気を感じます。
存在感は正直、クリスチャン・ベイルより何倍も強いです。
ベインはウェイン産業秘密倉庫から迷彩のタンブラーを3台も盗んで
暴れまわるのですが、これがまたカッコいい。
バットマンよりもタンブラーも無骨さが似合ってます。

そしてアン・ハサウェイ演じるキャット・ウーマン。かなりキュートです。
バット・ポッドを借りて迷彩タンブラーとガチバトルをかます姿が◎。
意外にも富士子ちゃんみたいな役がハマりますね。
ブルースからランボルギーニを奪うシーンなんかも痛快。

いろいろと見所満載な作品ですが、一つ気になったのは新バットウィ
ング「ザ・バット」。
後半も目玉となるビックリメカですが・・・個人的にはガッカリ。
タンブラー(バットモービル)、バット・ポッドがあんなに素晴らしいのに、
あれはバッドです。なんかチャチイし、残り一分半でそんなに遠くへ行
けるようにも見えないし。
リアルなゴッサムシティに完璧な違和感を放つザ・バット・・・残念。
dark knight.jpg
荒唐無稽なメカが暴れまわっても、世界観が大きく崩れていかないの
は、マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマン
この3人がしっかりと脇を固めている点が大きいかも。
シリーズ全体を通して、物語を支える重要な柱ですよね。

そうそう、那須PSガレージという博物館(?)にて実走するタンブラー
が展示されているんですよ。
http://www.ps-car.com/renew/garage/movie/tumbler.html

HOT TOYSでザ・バット商品化の噂! まさか1/6じゃないよね?



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ミッション:8ミニッツ [映画]

個人的に注目しているダンカン・ジョーンズ監督の長編二作目となる
「ミッション:8ミニッツ」をレンタルで見ました。
この監督の描くSF作品は自分の青春時代に熱中したJ・P・ホーガン、
F・K・ディックなどの懐かしSF的な雰囲気がプンプンしていて、とても
いい感じです。

アフガニスタンにて任務遂行中であったスティーブンス大尉(ジェイク・
ギレンホール)は、突如シカゴ行の列車の中で目を覚まします。
向かいに座ってる女性クリスティーナ(ミシェル・モナハン)が親しげに
話しかけてきますが、スティーブンス大尉にはあったこともない他人。
訳も分からずトイレに駆け込むと、鏡に映ったのはなんと知らない男の
顔だったのです! どうなってるんだ?・・・と状況を把握するまもなく、
電車は大爆発! 
次に気が付いたときは、カプセルのような機械の中。
どうやら軍の施設らしいが、なんのミッションなのかもわからない。
やがてモニターに一人の女性が写り、スティーブンス大尉に問いかけ
ます・・・「爆弾は見つけましたか?」。

序盤からグイグイひっぱてくるダンカン・ジョーンズ監督の手腕には脱帽
です。
スティーブンス大尉の任務は、シカゴ郊外にて起きた列車爆発テロで犠
牲になった人間の意識(?)に潜入し列車にいたはずの真犯人を見つけ
るというもの。 その犯人は次にもっと大規模な爆破テロを行うと予告して
きたのです。
この途方もないミッションの責任者であるラトレッジ博士(ジェフリー・ライト)
は、人間の脳は死んでもしばらく機能していて死の直前の8分間の記憶
を引き出すことができると語ります。
博士は死者の記憶を基に爆発テロが起こる8分前の世界を再現すること
に成功し、連続テロを防ぐための情報を得るべくスティーブンス大尉の意
識をその現場に送り込みます。
8minutes.jpg
ここで観客は博士の再現した世界がどんなものなのか、勝手に想像する
しかないわけですが・・・物語中盤ではこんなふうに想像できます。
①死者の脳から得た情報で作られたサイバースペース
博士曰くは、再現された世界で行われる行動は「現実世界」には影響を
おこさないとのことですが、実際に転送されるスティーブンス大尉にはそ
う思えない様子。
繰り返しその8分間に転送される際、いつも同じことが起こるわけではな
く例えば⇒乗客がコーヒーをこぼす・・・自分の足にかかる という場合も
あれば⇒乗客がコーヒーをこぼす・・・彼女の足にかかる という場合もあ
り、サイバースペースにしては不安定な感じ。

ここで一つ補足いたしますが、スティーブンス大尉が転送されるときは本
人としてではなくテロの犠牲者ショーン・フェントレスの体に転送されます。
なぜショーンなのか??これには映画の中で説明はありません。
そもそも、博士が再現した世界(劇中ではプログラムと呼ばれています)
がどんなものなのか具体的には明かされないので、ショーンもどうなって
いるのか全く不明。
なんであれスティーブンス大尉は、ショーンの体を乗っ取っとるという多少
オカルトめいた状態で任務を遂行しているわけです。
そうするとこうも考えられます。
②ショーンの脳(?)を経由してパラレルワールドにアクセスしている

ショーンは死亡していることは劇中で説明されますが、当のスティーブンス
大尉もどうなってるかと言えば・・・アフガニスタンで戦死していたという驚
愕の事実をみずから突き止めてしまいます。
軍は脳死状態にあったスティーブンス大尉をこのミッションに利用したとい
うことのようです(オムニ社かよ!)。

最終的にはスティーブンス大尉はテロ犯を見つけ、予告された大規模テロ
は未然に防ぐことができました。
でも、自分が「装置」となったことを知ってしまった今、彼はある決断をミッシ
ョンのオペレーターであるグッドウィン大尉(ヴェラ・ファーミガ)に託します。
それは、もう一度最後の8分間に転送したのち・・・8分後に自分の生命維
持装置を切ってほしいというものでした。
スティーブンスに同情していた彼女は、悩んだ末に博士の目を盗みそれを
行動に移します。

もう一度転送された彼は、爆弾を止め犯人を捕らえクリスティーナのもとに
戻ります。8分後のその瞬間、車内は笑いにあふれ、スティーブンスはクリ
スティーナと唇を合わせ、幸せに包まれた空間がそのまま静止します。

ダンカン・ジョーンズの作品の魅力は物語の謎解きそのものより、劇中の
主人公が決死の行動を起こし、意外なエンディングを迎えるシークエンス
そのものと思っています。
今回もそこは裏切らず、観客の予想を嬉しい方向に裏切ってくれます。
スティーブンス大尉は自殺を選んだのか・・・それとも?
ラストシーンは是非、本編をみて確かめてくださいませ。

③世界は人の意識が作り出している  なんちゃって。



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ワイルドスピード MEGAMAX [映画]

男には・・・ホイールスピンで白煙上げながら、荒野の彼方へと走りぬけたい
ワイルドハートになりたい時があるんです。

DVDレンタルで「ワイルドスピード MEGAMAX」をみました。
大好きなこのシリーズ、気づけばもう5作目!
またしてもヴィン・ディーゼル&ポール・ウォーカーが大暴れしてます。
物語は4作目「ワイルドスピード MAX」のラストシーンからスタート。
刑務所に向かうドミニクを脱走させるべく、護送車を襲うブライアン&ミア。
3人はブラジルに逃れ、それぞれ逃亡生活を送っていました。
逃亡資金を稼ぐために、ブライアンとミアは走行中の列車から高級車を盗み
出す(!)というヤバいヤマに手を貸してしまい、これがトラブルの発端に。
狙っていた車はマフィアの所有物!しかもFBI捜査官の殺人容疑までかけら
れて絶体絶命の窮地に追い込まれます。
でもそんなことでビビるドミニク&ブライアンではありません。
なんと、自分たちを追っているマフィアの全財産を盗みとってやろうと大胆な
犯罪計画を立ち上げます。
そこに集まったのはかつてのワイルドスピードメンバーたち。
X2からローマン、テズ。MAXからはハン、ジゼル、テゴ、ドン・・・そしてファー
ストからヴィンス。

今回は、いつのもカーアクションに加えてクライムアクションが加わってかなり
見せ場がマルマルモリモリ。
またリオの町のアブナイ雰囲気もワイルドスピードに合っていてなかなか良い
です。
ですが、いつもほどレースシーンは無くそこはちょっと残念。
ドミニクのチャージャーもあっさりFBIの装甲車に潰され(!)、ブライアンも古い
スカイラインを転がすシーンはあっても、100%戦闘モードでのドリフトバトルは
なし。
そのかわり、10トンの金庫を2台の2011年式ダッジチャージャーSRT8 で引っ
張り、リオの町を爆走するのが最高の見せ場!
400馬力のマッスルカーといえども、10トンの金庫をあんなに勢いよく引っ張れ
るのか疑問ですが、これがド迫力!
追ってくるパトカーもドッカンドッカン破壊し、これまた痛快。
もう一つの見せ場はガル・ガドットの水着シーン~♪
wilds1.jpg

シリーズ1作目からまさかここまでシリーズが続くとは、製作者側も思わなかっ
たでしょう。このシリーズのいいところは、古き良きB級映画の王道を真っすぐに
突き進んでるところと思います。
車を主体としたアクションで、スリリングなストーリーを個性あふれるキャラクター
たちが駆け回り、悪漢をこらしめる。
小難しい映画が増えてる昨今、貴重なシリーズとも言えますね。

ブライアンとミアも結ばれ、ドミニクにも新しい恋人ができて、シリーズもついに
完結でメデタシメデタシですか・・・ちょっと寂しいねえ。
なんて思っていたら!

エンドロール最後の最後までしっかり見てください!なんと彼女が生きていた?



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ペントハウス [映画]

格差社会が深刻な問題になっている昨今、映画の悪役はやはり「0.1%の富裕層」みたい
な流れがでてきたかな?
ベン・スティラー&エディ・マーフィーの話題作「ペントハウス」を観てきました。
大御所コメディアンの共演+ケーシー・アフレックにマシュー・ブロデリック・・・そして監督は
「ラッシュ・アワー」のブレット・ラトナーとくれば、かなり期待大って感じです。

物語はNYにある超高級マンション「ザ・タワー」
そのてっぺんにあるペントハウスに住む大富豪ショウは、マンションに勤める使用人たちか
らも信頼の厚い人物として尊敬されていました。
ところが証券詐欺罪でFBIに逮捕され、しかも資産はほとんどゼロに近いことが判明!
使用人たちはショウに年金の運用を任せていたのですが、なんとそれも巻き上げられてしま
ったという衝撃の事実。
使用人たちのリーダー“コバックス”(ベン・スティラー)はショウのもとに乗り込みますが、そ
れがどうかしたの?みたいな完全居直りを気取られ、もうブチ切れ!
部屋に置いてあるショウの宝物「フェラーリ250GTルッソ」をゴルフクラブでボコボコにします。

当然“コバックス”はクビ・・・一緒にいた従業員もみなクビとなり一同路頭に迷います。
が、フェラーリボコボコ事件を監視カメラで見ていたFBI捜査官クレアが“コバックス”のことを
気に入り、ショウが持っているはずの逃亡資金20億円が見つからないと情報をポロリ。

かくして“コバックス”と仲間達+幼馴染で泥棒の“スライド”(エディ・マーフィー)のヘナチョコ
怪盗チームが、FBI完全監視のペントハウスに眠る20億円を目指して立ち上がります。

劇中に登場する真っ赤な「フェラーリ250GTルッソ」は、もともとスティーブ・マックイーンが生
前所有していたという設定ですが・・・なんと事実に基づいた話なんです!
fe3.jpg
マックイーンが所有していたのは1963年製のモデルで色は赤でなく、ミディアムブラウン。
実際に数年前のオークションで約2億4500万円で落札されています~。

映画の中ではボコンボコンになってしまう運命なので、まさかこんな博物館展示品並みの希
少車を撮影に使うわけもなく・・・レプリカを2台作成したとのことです。

ベン・スティラー&エディ・マーフィーの絡みは、期待したほどの派手さはなくちょっとエディが
遠慮してたのかって感じ。
ところどころ笑いどころはあるものの、盗みのシーンについての描写がモヤモヤしてしまって
「オーシャンズ」とjか「インサイドマン」とかを期待してしまうと、ムムムって後味に。
あくまでコメディなので、細かいことを気にしなければ楽しめるかな。
マシュー・ブロデリックとケーシー・アフレックはいい味だしてました。
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ティア・レオーニって「BAD BOYS」に出ていたあのカワイコちゃん!? 時の流れって・・・。

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しあわせのパン [映画]

日々の疲れからエスケープしたくて、癒し系の「しあわせのパン」を観に
映画館に足を運んでしまいました。

その日は映画の日だったせいか、劇場は満員御礼。
主演は時をかける少女"原田知世"と、バーにいる探偵"大泉洋"。

舞台は北海道洞爺湖湖畔にある「CAFEマーニ」という焼き立てパンが
自慢の喫茶店(兼民宿?)。
東京から移住してきた水縞夫婦(知世&洋)が、店に訪れる宿泊客や
地元の人々と交わす心の交流の物語です。

見せに訪れる客はそれぞれ心に傷や不安を抱いている人々。
これからの行き先が見えなくなっている人たちに対し、静かに美味しい
パンやコーヒーでもてなす水縞夫婦。
静かな癒しの時間が美しい映像で描かれていきます。
siawase.jpg

舞台となる「CAFEマーニ」は洞爺湖畔にある実際のお店「ゴーシュ」
というお店を使ったそうです。
あんな素敵なお店が実在しているなんて驚きです!
http://isrm.co.jp/gauche/
映画の「CAFEマーニ」同様、自然酵母のパンとネルドリップのコーヒー
が売りとのこと。

洞爺湖の自然の姿も美しく、X才になっても変わらない原田知世も美し
く・・・まるでおとぎ話の世界に入ってしまったかのような世界。
その一方で、こんな少ない固定客で一日の売り上げはどのくらいなの
かと下世話なことを考えてしまった私・・・。
それは置いておいても、とにかく出てくる食べ物が美味しそうで、空腹
で見ているとかなりツラい映画です。
気になるのはパンを割った時にホワッと現れる湯気。
本物?CGだったらちょっと興醒め。

水縞夫婦の過去に何があったのかとか、もう少し掘り下げての描写が
あってもよかったスかね。

いい人過ぎる洋ちゃんの姿が逆にツボにハマってしまった私・・・。
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ロボジー [映画]

新年一発目の映画ネタ。
かなり久しぶりに映画館に足を運びました。
色々悩んだ結果、選んだのは本日公開の「ロボジー」、矢口史靖監督の話題作です。

とある地方の家電メーカー。
窓際の技術者3人組が、社長命令で人型ロボットの開発を押し付けられてしまいます。
なんとか動く形まで仕上がった人型ロボット「ニュー潮風」。
しかし、発表イベントを控えた数日前にトラブル(?)で大破! 三人は窮地に立たされ
ます。 そこで技術者の一人“小林”が「人を入れてその場をしのごう」とかなり大胆な
アイデアを提案!
三人は細見の老人に「ニュー潮風」のボディを着させ、着ぐるみショーと嘘ついて発表
イベントに臨むのですが・・・。

もう、本当に腹を抱えて笑ってしまいました。
始まりから終わりまでテンポも良く、笑いが止まることがありません。
「ニュー潮風」に入ることになる老人“鈴木重光”を演じたのは「五十嵐信次郎」という
聞きなれない役者。
でもなんかみたことあるなぁ、と思ったらミッキー・カーチスなんですね!
もうこの“鈴木老人”と技術者三人組の掛け合いが最高。
技術者三人の弱みに付け込み、堂々と贅沢三昧する“鈴木”。孤独な老人という存在
でありながら、けっこうガメツく抜け目ない感じがグッド♪
robo-g.jpg

確かに初めて「アシモ」を見たとき、人が入ってるんじゃないの?と疑ってしまったこと
を覚えています。
人間と思っていたら、実はロボットだった!というシーンは衝撃的なものですが、ロボット
と思っていたら、実は中身は爺さんだった!となるとももう大笑劇。
テクノロジーの集結体であるロボットと、全く反対の位置にある老人を物語でくっつけて
しまったのは、矢口監督ならではの手腕。
なかなかのアイデアだと思います♪

ちなみに「ニュー潮風」は爺さんが入っていますが(笑)、劇中に出てくるロボット達はす
べて本物で村田製作所のムラタセイサク君などリアル共演しています。
「ニュー潮風」の衣装(?)は30kgあるらしく、演じていた73歳の「五十嵐信次郎」もかな
り体力勝負の撮影だったとのこと。
本当にお疲れ様でした。

個人的にはかなり一押しなこの作品。
是非エンディング終了までご鑑賞いただくことをオススメいたします。

ドモアリガット♪ ミスターロボット♪ 最後まで笑いに手を抜かないのが◎
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コクリコ坂から [映画]

しばらく忙しい日が続き、約二週間ぶりのUP。
嫁が子供のころ夢中だった漫画「コクリコ坂から」が、なんとジブリの映画になった
ということで、久しぶりに映画館に足を運びました。

原作は1980年あたりに「なかよし」で連載されていたもので、高橋千鶴(作画)・佐
山哲郎(原作)の学園ラブストーリー。
映画は原作のストーリーを基本にしながら、時代設定を1963年の東京オリンピック
前に変更。高度成長期の横浜を舞台にしています。
監督は「ゲド戦記」の宮崎吾郎・・・。

主人公の「海」は下宿人も含めた6人が住むコクリコ荘を切り盛りする高校生。
毎日朝食を用意し、学校から帰宅しては夕飯の準備もする超しっかり者。
彼女の通う高校では、新聞部のイケメン「俊」と生徒会長「水沼」が老朽化した文化
部室カルチェラタンの取り壊し反対運動を唱え一騒動おこりそうな予感。
物語は、「海」と「俊」はカルチェラタン存続運動の流れで急速に接近。すっかり仲良
くなったと思った途端、二人に運命の悪戯が忍び寄ります。

ガリ版ってみなさん見たことあります?
「海」と「俊」が仲良くなるキッカケとなるガリ切という作業は、鉄筆という特殊な器具に
て印刷用の版を作る作業なんです。
僕が小学校のころはまだ現役で、よく担任の先生が作業していました。
藁半紙に一枚づつインクロールで刷って、けっこう手のかかる作業だったと思います。
乾かす間のインク臭が懐かしい感じ。
この映画には全体的に「懐かしさ臭」が漂っていて、その時代を生きた人には堪らない
んじゃないかしら。

ただちょっとキレイにまとまり過ぎてる感もあり、60年代って清く正しいだけでなく、もっ
と野蛮で荒削りな世界なんじゃないかな?とも思ったりします。
朝鮮戦争による復興景気に沸いた高度成長期の日本。
「海」と「俊」ももっと未完成な部分があったほうが良かったかも・・・。
cokuriko.JPG

それでも、夫婦で目頭を熱くしてしまった良質なラブストーリー。
戦後の混乱した社会に振り回された「海」の親世代達、それを受け止める若者達それぞ
れが一生懸命に生きる真摯な姿。
今の時代に失われた「青春」が詰まったオヤジ世代必見の映画であります。

ところでこの映画は若者にはどう受け止められるのだろう?
ちょっと塩分控えめすぎて物足りないかも?

自転車で二人が坂を駆け下りるシーン、今までのジブリ映画のなかでもベストシーンです!


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SPACE BATTLESHIP ヤマト [映画]

うーん・・これは見るかかなり悩みました。
なぜなら、少年時代どっぷりとアニメ版にはまっていたので、どうしたってそれと比べて
アラさがしをすると思うので・・。
ま、原作も突っ込みどころ満載なんですけど。

TUTAYAにDVDレンタルが出たので、悩みながらも借りちゃいました。
キムタク主演の実写版「宇宙戦艦ヤマト」。
なんといっても35年近い昔に描かれたSFアニメーション。
異星人の描き方、宇宙船の設定などがSF黎明期のものなので、これを21世紀の今に
実写化するのは、かなり至難の業のように思えます。
ということで、かなり不安な気持ちでDVDをスタートしてみました・・。
ここからはネタバレになってしまうので、知りたくない方は飛ばしてくださいませ。
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西暦2199年、地球は謎の異星人ガミラスの攻撃により、高レベルの放射能に覆われた
死の星になっていた。地下に潜った人類にも放射能の魔の手は忍び寄り、人類の残され
た時間はあと一年となっていた。
地球側の宇宙艦隊はガミラスの圧倒的科学力の前に手も足もでず、人類は窮地に立た
されていた。そんな時、遥か宇宙のかなたイスカンダル星より、ワープ航行を可能にする
新技術の設計図と星野位置を示す座標が同梱されたカプセルが送られてきた。

基本的なストーリーはアニメ版と同じです。
大きく違うところは、送られてきたカプセルには「放射能除去装置」のことは何も記されて
なかったこと。 この時点でカプセルが、何の目的で送られてきたかは皆目不明なんです
ね。ヤマトはあるかどうかも分からない「放射能除去装置」を持ち帰ると、人類全体に嘘を
ついて出発するわけです。 真実を知ってるのは長官と沖田艦長、そして古代の3人のみ。
もう一つはガミラス人の描き方。アニメでは地球人とよく似た風貌に社会だったのが、実写
では「スターシップ・トルーパーズ」の虫星人みたい。
個を持たず、巨大な意識体で存在する生物という設定なので、とくに名前なども持ち合わせ
てないようで、残念ながらドメル将軍も出てきません。

航海は淡々と進み、あっというまに太陽系脱出。
簡単にワープもクリアー・・ここはもっと緊張感があったような?島が目立たない。
是非とも真田さんの図入り説明が欲しいところでした。
それとイスカンダルに到着したあとも、「防空設備」「スターシャ(?)のいる場所」などの位
置関係が分かりにくかったので、ここも真田さんの図入り説明が欲しいところ。
yamato.jpg

イスカンダルは、原作のようなガミラスとの二重惑星ではなく、ガミラスと同じ惑星であると
いう設定も大きく違う点。ここからは、「さらば~」の白色彗星上陸作戦さながらの展開にな
っていき、血みどろの白兵戦が繰り広げられます。
まさに「スターシップ・トルーパーズ」!
このあたり、原作と大きく変わっているところですが、あえて白兵戦にした脚本は良いと思え
ます。また、スターシャがエネルギー生命体になっている点(デスラーも)も、現代のSFとして
適度なさじ加減と思えました。
まさか金髪の誰か使って異星人ってわけにもいかないでしょう・・。

ラストシーンは賛否両論なんでしょうが、個人的には残念なラストでした。
そこは、安易に特攻を決断せずに波動砲を使えるようアクションを起こすとか、使っていない
煙突ミサイルを全弾撃っちゃうとか、もひとつ何かが欲しかった。

ということで、意外にもオモシロかったヤマト。特に美術は頑張っていたように思え、艦内の
セットや格納庫内、コクピットも良くできていて見応えはありました。
CGは白組と山崎貴なので、完成度はお墨付き。
逆に気になったのは「バトルスターギャラクティカ」の影響をかなり受けているように思え、パ
イロットスーツのデザインや、空戦シーン、格納庫での作業員の動きなどもモロパクに見えち
ゃったんだよね。
あとはキムタクとメイサの「かくし芸」的なやりとりが残念。
もひとつ、コスモゼロがカッコ悪すぎ・・松本メカの要素をもっと詰めてほしかった。

なんだかんだ書いてしまったけど、レンタルの価格分すっかり楽しめました。
古いヤマトを知らない、若い世代にはどのように受け止められるのかちょっと気になります。

一番びっくりだったのはアナライザー・・・トランスフォーマーかよ?



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